ブラジル観劇

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写真はブラジルで折り込まれていたチラシ。
なぜか私のだけCD付き。

というわけで、中川智明氏が出演しているブラジル観劇。
OFFOFFに行くのは2度目。
凄い久しぶりだった。

間口は中野あくとれより少し広いくらい?
奥行きも若干あくとれより広いかな?
一緒に行った江見(バカ)と、「1.2あくとれくらいじゃない?」と判断。
ま、別に判断必要ないけど。

以下ネタバレします。



2人芝居×3話の形式。
実はこの形式で2タイプ用意されていて、
「辻褄」と「偽装」の2本立てとなっている。
今回観劇したのは、「辻褄」の方。
パンフレット等にはこの2本は全く関連がない、と書いてあったし、
実際2本とも見た友人も関連がない旨話していたので、関連は無し、と。

2人芝居×3話の構成だが、この3話は設定が同じ。

1話目は、ある女を殺してしまった社長と部下の物語。
2話目は、その女性と交流があったカップルの物語。
3話目は、その女性が生きていた頃の物語。

となっている。

舞台はそれぞれ、中央にテーブル、上下に椅子、といったシンプルな構成。
パネルもテーブルも椅子も真っ白で、非常にシンプルだが、雰囲気が伝わる感じだった。

ブラジル初観劇だったので、事前に聞いていたブラジルの印象と大分異なる感じだった。
物語はシンプルに作ってあって、

1話目:
ある女性をある拍子に車に同乗させた社長と部下。
その女性が不可解な事に、走っていた車から飛び降りて死んでしまった。
その直後に社長と部下が会社に帰ってきた、そこが舞台。

この社長と部下は、かつては大学の先輩後輩。
(広告研究会とかいうサークル)
ただ、社長が後輩で部下が先輩と、今の状況と逆転している。

女性を乗せたことを叱責する社長、
かつての後輩に雇われている卑屈な部下であり先輩。

それぞれの立場が変わる度、それぞれの主張が出てくる。
その時々に発生しているリスクとリターンを絶妙にクリアしながら、
それぞれの要求を発していく二人。

もちろん、細かいディテールは他にもあるが、おおよそこんな話だった。

中川君、絶妙な演技。
中川君の微妙に基地外染みた演技がとても良いアクセントになっていた。


2話目:
死んでしまった女性の葬式から帰ってきたカップル。
死んでしまった女性がきっかけで付き合い始めたらしい。
彼女は小中高、彼氏は大学で死んだ彼女と知り合った。

最初は死んでしまった女性を悔んでいる台詞が続くが、
話が展開していくうちに、このカップルが死んでしまった女性に
数々の嫌がらせや迷惑を受けていたことが判明していく。

死んで悲しいのに笑ってしまう二人。
彼氏は死んだこの日を記念日にしたいくらい清々しい気持ちに。
彼女は、自分以外の誰かが女性を殺したことに憤りを感じていた。

お葬式から帰って来て、最初は故人を弔って悲しい雰囲気があるのかと思いきや、
実は復讐を果たす前に死なれた事に憤りを感じていた、という逆転。
同じ言葉や同じ表情なのに、ディテールが加わることによって、
その風景が逆転する、という、実に演劇的な構成だった。

演者はとても良い感じだったが、今ひとつ2人の息が噛み合っていないような。
主題が面白かっただけに、もう少し煮詰めた演技が欲しかったかも。


3話目:
死んでしまった女性が、かつて付き合っていた男性に別れ話をされる情景。
物語という物語は無く、2話目で提示されていた女性の異常な性格を、
より分かりやすく、よりコミカルに表現していく。

別れ話をされて、すがる相手に困る彼氏、という構成。

静かな狂気とでも言うべきか。
女性が奇怪な動きや台詞を言うのも、もちろん面白いのだが、
それを受ける彼氏の細かい顔の表情が、よりその狂気を示していて、
どっちを見たらいいのやら、という贅沢な舞台だった。
最後、別れ話が終わって部屋を出て行く女性は、
果物ナイフで彼氏を襲いまくるところでエンディング。




物語の構成はスマートだし、くどい部分やしつこい部分もない。
逆に、ちょっとあっさりし過ぎているのかな?と思う。
良い役者が揃っていて、プロデュース公演としては素晴らしい人選。
でも、なんだろう。
別にどっちに傾ける必要もないんだろうけど、
笑っていいものか、狂気を感じまくるべきなのか。
ちょっと、見ているこっちが悩むシーンがいくつかあったことも事実。

ただ、最近見た公演では抜群の出来であったことは間違いない。
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by rocknrollmachine | 2005-06-04 23:33 | 演劇


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